nanndemonaiyouのなんでもない様

好きな言葉はバールのような物、嫌いな言葉はなるようになる です

眠れない夜のこと。裸足のままベランダに出て空を見たら思ったより明るくてどこか懐かしくて色んなことを思い出していた。窓の前に椅子を出し、見張るようにしてずっと父の帰りを待っていた小さい頃のあたし。遠くの高速道路に見つけられる訳のない父の車をずっとずっと探していた。いくら探しても父の車は見つからなくてこのまま父が帰ってこなかったらどうしようと不安になる。不安が募ってついに泣き出してしまいそうになると決まってドアの開く音がする。締め付けた喉が一気に緩む感覚がした。
そんな記憶を巡っているうちに気が付けば何故か最近で一番という位泣いてた。気持ち悪くて自分でもびっくりするぐらい。
空にはそうゆう力があります。さっき知りました。八月のおわり一日のはじめ。
足の裏を黒くしたまま、また布団に潜った。ひんやり、また今日ものっしりと今日がはじまる音がした。