2022-08-25 引っ掻き傷 「何も心配ないから、忘れたりしないから、もし今日の約束が嘘になったら爪を立ててよ。」あなたはそう言ったのに。あの日あなたが言った通り爪を立てよう。傷ができるくらい強く爪を立ててやろう。なのに手に触れられない。もうあなたは触れられるほど近くに居ない。どれだけあなたに忘れられても約束を破られても爪を立てたりなんかしないから、また並んで歩きたい。兄弟みたいでも寂しくない。あなたと手と手握って指と指の間を絡ませられたらもう何も要らない。君の他には何にも要らないのに。